木に彫られた小さなかわいらしい野鳥たち。ウッドクラフト作家、齋藤賢司さんの作品は、ほのぼのとした安らぎを感じさせる。埼玉伝統工芸会館(小川町)での個展をのぞかせていただいた。
米ヒバ材を使う
-これはどのように作るのですか。
齋藤 彫刻刀で木を彫ったウッドクラフトです。
-材料の木は何を。
齋藤 米ヒバです。
-色は。
齋藤 染料を染み込ませます。
空を飛ぶ鳥にあこがれ
-主に鳥を彫られているのですか。
齋藤 今は鳥がメインです。日本の野鳥です。あとは、昆虫も。鳥より硬い材料を磨いて仕上げます。
-どうして鳥を。
齋藤 鳥は可愛いし、空を飛べることにあこがれもあります。
-齋藤さんの作品の特徴は。
齋藤 バードカービングという分野もあるんですけれど、それは本物そっくりに作ります。私は、可愛らしくデフォルメしており、その部分で個性が出ているかなと。鳥については、癒しといいますか、見た方に安らいでいただけるようなものを作ろうと考えています。昆虫はまた別ですが。
上尾に工房
-今おいくつですか。
齋藤 47歳です。
-工房は。
齋藤 上尾市です。
-鳥の彫刻をやろうと思ったのは。
齋藤 ものを作ること、表現することが得意なので、それを伸ばせたらと思いました。あとは鳥も、木も好きでしたから。
-技法はどこかで学ばれたのですか。
齋藤 埼玉県立の高等技術専門校という学校があり、そこでカンナとか加工する機械の使い方などを学びました。表現は自分で考えたものです。
-展覧会は。
齋藤 主に埼玉県内で個展を開いています。都内ではグループ展の形式です。
-インターネットで販売は。
齋藤 していません。直に見てもらった方が、木の感覚とか質感、ぬくもりが伝わりますので。
(取材2017年10月)
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