デジタルライフを支援する　ＰＣデポ

デジタル化が進展し、今では国民の大多数がスマホを保有し、生活の隅々までデジタル利用が浸透している。しかし、高齢者などデジタルに不慣れな人は、対応に戸惑うことも多い。（株）ピーシーデポコーポレーションは、会員制でデジタルに関する困りごとや使い方を支援するサービスに力を入れている。ピーシーデポクラブハウス所沢有楽町店店長の西村大さん、同スマートライフふじみ野店店長の村上友基さんにお話をうかがった。

店は以前の「パソコンショップ」から今はデジタル生活の相談窓口へ変化

―ＰＣデポというと従来はパソコンやその関連商品を販売している店と見られていたと思いますが。

「パソコンのショップという昔からのイメージが強いと思いますが、今は主に会員制でデジタル生活の相談に乗る事業をさせてもらっています」

―相談というのは、サポートということですか。

「会員の相談でも昔はお困りごと、パソコンの修理とかで困ったらＰＣデポというイメージだったのですが、今は『デジタルライフプランナー』と申しまして、デジタルを通して暮らしを豊かにするという取り組み。たとえば、子どもの教育でも、学校の授業のオンライン化が進み、仕事もリモートワークが増えてきて、何もかにもデジタルが暮らしに紐付いてきている。そこの相談に乗る暮らしのデジタル担当をやらせてもらっています」

会員は家庭にデジタルに詳しい人がいない人が多い

―まず会員になってサービスを受けるということですね。

　「プレミアム会員になっていただくと専任の担当がつきます」

　―どのように相談を受けるのですか。

　「基本はお電話からですが、お店に来てもらったり、こちらからお家におうかがいしご相談させてもらうこともあります。お家にうかがうことで、お客さまの環境、生活の状態がわかり、生活に寄り添える部分もあります」

―会員はどういう層が多いですか。

　「様々な方がいらっしゃいますが、ふじみ野店では年配者が多いという印象です。どうしてもデジタルが進化してついていけないという方が年配者におられる。もちろんお子様連れのご家族も多くいらっしゃいます」　

機器まわり、ネット接続のサポート

―相談の内容を具体的に教えていただけますか。

　「お困りごとでは、たとえば変な表示が出たとか。『福岡に行くのでラーメン屋さんを調べていたら急に脅すような画面が出てきて電話しちゃったけどどうしよう』とか。電源が入らない、動きが遅い、ネットにつながらない、プリンターが動かない・・・。様々です」

―うっかりのケースもあるのではないですか。

　「コードが抜けているとか、プリンターの設定を飛ばしたとか、パソコンを買った時にセキュリティソフトが1ヶ月間無料とかでついていることがあるがそのまま続いていると思ってしまったとか」

―初期設定の手伝いもしてくれる。

　「そこもやっていますし、人間ドックのような定期的なメンテナンスもおまかせいただけます」

「暮らしの伴走者」

―ただ、このような機器のサポートだけでなく、暮らしの各面でのデジタル化の相談を受けるということですね。

「今会社として『暮らしの伴走者』という言葉を使っています。メンバーはデジタルは苦手なままでもよくて僕たちが一緒に走る。たとえばショッピングも、重いもの持ったり、長い距離を歩くこともない、混雑もない。ピッで終わるしレシートの管理も一元管理できるところからお手伝いしますよと。写真もただの写真をＡＩで絵にできますよとかレンズで何の花か見ることができますよとか。デジタルを足すことでどれだけ便利になるか、豊かな生活になるかをお手伝いさせていただく」

―最近、生活分野のデジタル利用で相談が増えているのはどんな内容ですか。

「たとえば最近は窓口がなくなってきている。飛行機の予約・発券も全部携帯でピッとやらなければいけなくなっている、病院も鉄道の切符も。対処できない。あるいは電子マネーを使いたい、オンライン授業、コロナ禍で運動会は保護者も人数制限で祖父母が見られないのでZOOM配信をしたい、ごく最近ではマイナポイントを申し込みたい、とか」