関越道渋川伊香保ICから国道17号を少し走ると道の駅こもちに着く。物産も充実、食事もおいしい道の駅だが、そこから坂道を上った高台に、ひっそりと「白井温泉こもちの湯」が建つ。元々村が地域創生のため掘削した日帰り温泉で、源泉かけ流し、関節痛、神経痛などに効果があるという。それに加え、子持山の裾、東に赤城山、西に榛名山をのぞむ、風水的に絶好のポイントに位置する。
こもちの湯は、元々旧子持村(現渋川市)が平成4年竹下内閣の1億円ふるさと創生資金で開いた。1200m掘削し40度近い湯が出た。当初は「子持村温泉センター」の名だったが、現在は道の駅を運営する子持産業振興(株)が温泉も管理し、名も「白井温泉こもちの湯」と改めた。
温泉成分は、弱アルカリ性低張性温泉で、ナトリウム、カリウム、マグネシウムも含有する。近くの伊香保温泉とはまったく異なる。内湯は源泉100%かけ流し(露店風呂は循環)。関節痛、神経痛、筋肉痛などに効くとの評判だ。
小規模で簡素な施設で入浴料は1時間250円(渋川市在住の高齢者は150円)と安く、銭湯代わりに通う地元客が主だが、温泉効果を求めて遠くからの客も多いという。
この温泉の一番の特徴は、その立地にある。子持山(1296m)の南側の山すそ、利根川と吾妻川の合流地点の高台に建つ。東側には、国道17号、利根川、JR上越線を見下ろし、赤城の山稜を望む。西には、伊香保温泉・榛名山が位置する。
お湯もよいが、風水の不思議なパワーが感じられるスポットである。
(本記事作成には、施設スタッフインタビュー、入浴客の声のほか、『温泉風水』(角川いつか・阿部慎也、光文社)を参考にしました)
白井温泉こもちの湯 渋川市吹屋658-17 0279-24-5526
(取材2020年4月)
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