私は体操で毎週板橋に通っており、駅のポスターで「渋沢栄一と高島秋帆」展の開催を知り、取材させていただいた。渋沢については養育院を継いだ東京都健康長寿医療センターが大山にある。高島秋帆は、「高島平」の地名となったことは知っていた。二人をセットで展示する意味がわからなかったが、説明を聞いて納得した。NHK大河ドラマ「青天を衝け」の最初の頃に、幼い日の渋沢栄一が捕らわれの身にある玉木宏演じる浪人風の人物と言葉を交わすシーンがある。この人が高島秋汎である。高島は砲術の専門家で今の高島平で砲術の演習を行った後、無実の罪を着せられ、岡部藩に追放になっていた。渋沢と同時期近くにいたことになり、ドラマでは接点があったとして描いたわけだ。この話で期せずして、地域と渋沢栄一のつながりがまた増えた。今まで、渋沢平九郎、平九郎と越生、渋沢栄一と入間、平九郎と尾高惇忠、渋沢成一郎が参加した飯能戦争、渋沢の娘婿製紙王大川平三郎と、関連の話題を取り上げてきた。ドラマの盛り上がりもあるが、いろいろな話が掘り起こされる。渋沢栄一の妻千代が亡くなった後、後妻となった兼子は川越出身とのこと。
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