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比企氏

テレビの影響力はまだ大きく、NHK大河ドラマは本紙の読者動向に影響する(だろうと思う)。昨年の「青天を衝け」は、渋沢栄一が深谷出身でゆかりの地が多く、関連記事を多く書かせていただいた。現在の「鎌倉殿の13人」も、地域が武蔵武士の本拠地で、元々載せていた記事にも木曽義仲関連はじめいくつかあり、ドラマがらみで新規の取材もさせていただいた。「鎌倉殿」関連でやはり中心は比企氏である。私は本紙を始めた時比企氏をまったく知らなかった。最初は岩殿観音正法寺を取り上げ、寺と比企能員の関係を聞いた時だが、ぴんと来なかった。その後、まつやま書房の山本正史社長から地域の歴史で重要で面白いのは比企尼だよと教えられ、同社から『探訪 比企一族』を出版した西村裕さんにインタビューさせていただき、これで比企氏(特に比企尼)のすごさが理解できた。その後、昨年10月比企一族の末裔で比企氏の館(三門館)に住んでいた斎藤さん姉妹のお話をお聞きし、今となってはあのような不便な地に先祖を守って800年も住み続けるという事実そのものにびっくり。そして今回、たまたま西村さんに比企氏のお墓が川島の金剛寺にあると聞いていたのを思い出し、ドライブがてら金剛寺を訪問。失礼でしたがアポもなく住職にお話をお聞きしました。田園地帯に建つ金剛寺が比企氏の館であった可能性はかなりあると思いました。それにしても、東上沿線の中世の史跡は、どこも目立たず、ひっそり、だからこそ歴史と人の人生の波乱、かなしさを感じさせます。比企能員の墓がある鎌倉の妙本寺は私はまだ行ったことがありません。

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東上沿線物語
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