毛呂山に取材に行ったついでに、桂木観音に立ち寄った。立ち寄ったといっても、車でかなり急な山道を登る。歩いたら、毛呂駅から1時間以上はかかるだろう。
車道は行き止まりで山の中腹の急斜面の階段を上ると、仁王門、その奥に観音堂がある。堂の前に、「縁起由来」が掲げてある。
それによると、創建は奈良時代の僧、行基による。そのころ、この山に紫の雲がかかるので人々が不安がっていた。行基がここを訪ねると、あたりに芳しい香りが満ち、金色に輝いたと思ったら観世音が現れた。行基はこの地に庵を建て、ご本尊の観音像も自ら彫刻したという。
言われてみると、そのような奇跡のおきそうな場所である。気のせいか香りがただよっている。秩父の山を背後に、遠く関東平野を見渡せる。
このように由緒があり、かつてはご利益があるとして参詣者が多かったようだが、今はかなりさびれて、訪れる人も少ない。
歩くのは大変ですが、一度参拝する価値がある場所です。
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