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時代の裏側

名著『昭和史(1926-1945)』(半藤一利)をあらためて読んでいます。軍部主導で国家が戦争への坂道を転げ落ちていく戦前の時代を描いています。政治家は無策で新聞も旗を振り、世論も同調していきます。この本で半藤さんは「今でもそうなんじゃないか」、「実は何もわかっていない」、「時代の裏側には何かもっと恐ろしげな大きなものが動いている」、「あと数十年もしたらそれがはっきりする」と書いています。文脈から、それは安倍前政権に象徴される保守勢力が日本を再び戦争への道へ導こうとしていると考えるかもしれません。どうも違う気がします。むしろ、私はネット上で展開される政府や有力者を批判したり、差別や格差を盾に人を攻撃する論調の方に恐ろしさを感じます。もちろん正しい意見もあるのですが、批判のための批判、単に流行・勢いに乗る意見が多い。一部のメディアは意図的にそうした世論形成を操作し、また便乗しています。そうだとするなら、行き着く先は何でしょうか。

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