政府の事業仕分け作業が、いろいろ物議をかもしながら終了した。
そういう評価が多いが、私も画期的な試みであると思う。
私も、前職時代に官庁の取材を担当したが、予算書の項目と金額を見てもまったく何のことかわからない。話題の目玉政策は説明があるが、それも抽象的。国会でもほとんどの政策は議論されない。
結局、役人と、一部は業界・地方自治体⇒族議員⇒役人 というルートも組み合わさって中身を決定、一般国民は蚊帳の外であったのである。
私は、シンクタンク勤務時代、個別の政策の現場までの詳しい内容と資金がどう流れているかを追跡して売り物にしたらどうかと提案し続けたが、理解してもらえなかった。
今回の内閣で行政刷新会議の事務局長になった構想日本の加藤秀樹氏は、大蔵省を飛び出し、以前から予算のあり方を鋭く追及していたが、世の中の受け止め方は異端、変人扱いであったように感じた。
加藤氏は、一貫して主張を貫き、地方自治体の事業仕分けでも実績を積み、ついに国政に参画したわけで、尊敬すべき軌跡である。
今回の事業仕分けは意義が大きいが、予算の使い道について、詳細なデータがないのが欠陥である。民主党でも国会でも第3者でもよいが、時間をかけて調査するという作業が必要である。今後に期待したい。
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