東上線の和光市からみずほ台にかけての住民にとって、リゾンはなじみの不動産会社である。駅前に必ず店舗がある。私もかつて朝霞台駅前に事務所を置いていたが、すぐ近くにリゾンの本社があり、駐車場を借りるのにリゾンにお世話になった。だが、当初はリゾンと空手の関係は知らなかった。あるとき、朝霞に糸東会という流派の本部があり、リゾンの橋本岩樹会長が糸東会に大きな役割を果たしていると聞いた。取材を申し込み、本部でお話をうかがった。本部は武蔵野線の線路沿いの住宅地の中だが、結構な規模だ。橋本会長のお話で一番の中心はオリンピックへの空手競技の採用のための働きかけ。会長は当時その責任者で、そのことで奔走していたのだ。
その後会長との接触はなかったが、空手競技はめでたく採用が決まり、2021年1年遅れて東京オリンピックが開催された。女子では糸東会所属の清水希容選手が銀メダルを獲得した。さぞ会長も喜ばれているだろうと想像していたところ、今年になり、会長の訃報を知り驚いた。ただ、メディアには会長の経歴、功績についてあまり詳しく書かれていない。そこで、ちょっと時間がたったが、リゾンの橋本太樹現社長にお願いし、岩樹会長の追悼の意味を込めてその歩みを紹介させていただくことにした。
リゾンは橋本岩樹社長の敷いたレール上で現社長のリーダーシップで「まちづくり会社」として新しい展開を図りつつある。以前紹介した富士見市に本社のある渡辺住研とは賃貸部門で同じアパマンショップグループで、地域を分け共存している。ともに地域を支える企業として発展してもらいたい。