所沢市のところざわサクラタウンに立ち寄った。出版のKADOKAWAが国内最大級のポップカルチャーの発信拠点と銘打って400億円を投じ2020年秋に開業した施設だ。隈研吾氏がデザインした巨大な岩を模した「角川武蔵野ミュージアム」の建物、2万冊の本が並ぶ高さ8mの巨大な本棚「本棚劇場」などいろいろ趣向をこらしてある。しかし、オープン後コロナ禍に見舞われ、昨年9月には東京五輪の汚職事件で主導役の角川歴彦会長が逮捕されるという事態になった。
訪れたのは金曜日の午後。来場者はにぎわってはいないが思ったよりは多かった。だがやはり、活気は感じられない。私はそもそもポップカルチャーとかアニメとかに興味がないこともあるかもしれないが、何かが足りない。すでにアニメホテルは閉館しているし、shop街も空き店舗もある。所沢、それも東所沢という平凡な近郊住宅地にこのような施設を作るという果敢な挑戦である。ぜひ起死回生の策を講じ、地域を盛り上げてもらいたい。