タロット占いは自分でカードを引いてもらい、様々な悩みや問題の行方、解決のための指針を示す占いだ。東京・池袋などに出演する占い師、葵和歌さんは、長年タロットを扱い、集中力を持って占えば、その人の置かれた状況を的確に当てることができる、という。
(本記事は、「東上沿線物語」第0号=2006年12月に掲載した記事を元に2022年2月に再取材して作成しました。葵さんのお話からタロットについて理解が深まります)
22枚の大アルカナカード
―タロット占いについて、簡単に説明していただけますか。
葵 カードは、大アルカナ(22枚)の絵札と小アルカナ(56枚)の数札ですが、たいていのことは22枚の大アルカナで十分占えます。
最初、その占うテーマをいただき、テーマ別に占う。ですから、タロット占いっていうのは、お悩みを、今の健康状態はどうかとか、これから仕事はどうなるかというような形で、わりと狭いポイントに絞っていただいたほうが、答えが明確にでるかと思います。
―22枚のカードから占う人が何枚かを引くんですか。
葵 最初、カードを伏せたままテーブルの上に広げて、両手で時計周りに、円を描くようにして混ぜていただくんですね。それをまた、私が混ぜて、お客様が混ぜて、ひとつにまとめて、お好きな数だけ分けていただく、またそれをひとつにまとめていただいて。
その展開法はいろいろあるんですけれども、私は主にヘキサグラムというスプレッドを使っています。
―そのスプレッドは何枚ですか。
葵 開ける枚数は7枚。
―その7枚の組み合わせで。
葵 過去・現在・未来。それと、自分の気持ちとか願望とか。または、周囲の状態とか。恋愛でしたら相手の気持ちとか。それと対応策と、最終予想。
近未来の予測は的確に
―決まり、ルールがあるんですか。
葵 ルールはあります。ええ。
―でもやっぱり、当たる人と当たらない人がいるかと思うんですけど。
葵 勉強をしていれば当たると思いますし、集中力が大切です。
―それは、混ぜたりする過程で、その人の潜在意識が出てくるということですか。
葵 そうです。タロットの場合はこう、私とお客様が集中してひとつのテーマを占うので。
―すべて出てくる。
葵 ええ。そうです。ですから、お客様が触れることが、第一条件。
―やはり今までやって、自信というか、おありですか。
葵 的確に出ます。タロットの場合は、そうですね、2年、3年先よりも、今現在どうしたらよいかという、近い未来の方が出ます。
―ということは、時期で少し変わってくるということですか。たとえば3ヶ月後に、また占ったら。
葵 はい。その方の状態が変われば。
―使われるのはタロットだけですか。
葵 性格とか、運勢のいい時、悪い時は、西洋占星術で生年月日から見ますけども、これからどうなるかっていうことに対しては、お客様に毎回タロットは引いてもらいます。
仕事の相談が増加
―お客さんは、どういう人が多いですか。
葵 最近は年配の方が増えていますね。健康運とか仕事のご相談も。結構男性の方も見えます。
-仕事の相談はどんな内容。
葵 今の職場がどうか、起業してよいか、金運がよいのはいつか、とかいろいろです。
―男性の比率はどのくらい。
葵 10人に、やっぱり3人くらいですね。
―タロット占いっていうと、恋愛の占いみたいに言われていませんか
葵 わりと、若い方に人気があるんです。やはり、恋愛で、彼とどうなるかとか、どう相手が思ってるか。
―恋愛の質問で最近の変化っていうのはありますか。
葵 変化というんではないんですけど、やはり今、携帯が普及しているので、SNSとかメールですか。彼から、メール出してもこないとか。メールの出し方が悪いんでしょうとかいうのが最近の話ですね。メールを出す日を選んでくださいという方も結構います。
コロナでメール相談
―占いというのは今の時代、需要が増えてきているんでしょうか。
葵 増えていると思います。
―それはどういうことから。
葵 経済的にもよくありませんし、またご家族とコミュニケーションも取れてなくて、ご近所とかお友達に相談するよりは私たちのような仕事の人と話をするほうがお客様がストレス解消できるように思えます。
―リピーターが多いですか。
葵 1ヶ月に1回、1週間に1回とか、もっと頻繁にみえる方もいらっしゃいます。
―コロナの影響はどうですか。
葵 コロナの関係で、今メールやSNSの鑑定がすごく多くなっています。年配の方は電話もあります。
-タロットはどうするのですか。
葵 星占いと、タロットは私が切ります。
池袋、町田、横浜で占い
―今お仕事は、どこで。
葵 水曜は池袋の東武ホープセンター占いコーナー(ティカル)、木曜は町田の小田急百貨店、金土日が横浜中華街の華陽園です。あとはメール鑑定を受けてます。
-占いの料金は。
葵 占う内容にもよりますが、20分で3300円が標準です。
―葵さんは、タロットをいつ頃からやってらっしゃる。
葵 えっと、50年くらい前からです。
―普通の仕事はつかないで、最初から占い師ですか。
葵 そうです。
―タロットを選ばれたのはどうしてなんですか。
葵 タロットの絵柄に惹かれたのがひとつですね。
-これからも占い師を。
葵 続けていくんでしょうね。
―お母さん(葵遙河さん)も占い師だったそうですね。
葵 ええ。今は引退し、今年91になりますが元気です。元々身内が6人占い師だったのですが、今では現役は私だけになってしまいました。
-弟さんがドラムを。
葵 弟はそうる透といいましてドラマーをしています。今年で53年目になります。歌手の天童よしみさんのバックのほか、いろいろな人と組んで演奏します。
―占い師っていうお仕事について、どう思われてますか。
葵 「当たるも八卦、当たらぬも八卦」って言われることもありますが、お客様も真剣に来られるので、私たちも真剣に取り組まないといけないと思います。
-最近興味を持っていることは何ですか。
葵 いろいろなマスクを、気分で日によって替えてみたり。それとマスクチャーム、マスクにつけるアクセサリーを替えたり。
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