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障害者も人手不足

 最近、障害者雇用に関わる企業を複数社取材させていただいた。そこで驚かされたことがある。障害者も人手不足であるということだ。
 それには、一つは法定雇用率がこの4月から、従来の2.0%から2.2%に引き上げになることがある。もう一つは、一般の労働市場の需給がひっ迫し、障害者でも程度の軽い人は一般就労しやすい環境になっていることがある。
 しかし、障害者が人手不足と言っても、誰でも就職できるわけではないことは言うまでもない。企業は、法定雇用未達で罰金を払うくらいなら、多少の負担を伴っても障害者を雇おうとするが、あまりに負担が大きければ二の足を踏むだろう。雇われるのは、ある程度仕事ができて役に立つ障害者であり、周りの人たちに負担や犠牲をもたらさない障害者である。
 やはり、障害の程度の重い人は敬遠される。すでに働ける障害者が所属する就労支援A型事業所などでは人の奪い合いが起きているそうだが、重度の人が入居する施設入所者や家庭にひきこもっている障害者は就職の話とは無縁だ。
 社会的、経済的環境が障害者の雇用に有利に働くようになっていることは確かだが、根本解決には、障害者の技能を高め、働きやすい仕事・職場を開拓し、少しでも社会の役に立つ仕事ができるようにすること。その点、練馬区大泉の旭出生産福祉園の行き方は参考になる。障害者でも一つのことを長くやり、熟練すれば、よいものが作れるということだ。
 なお、本紙で取り上げたことのある2つの施設でイベントがある。川越のあいアイ美術館は4月1日(日)の11時から記念パーティ、その前1週間「川越を描く展」開催。鳩山のグーチョキパンは4月8日、ジャズコンサートを催す。

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