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国産、安心・安全
こだわりの味噌・醤油

ヤマキ醸造
 (神川町)

埼玉県神川町の、群馬県境、神流川沿い、冬桜で有名な城峯山近くの山あいに、しゃれた土蔵づくりの建物が現れる。醤油、味噌などを製造、販売するヤマキ醸造グループの工場と店舗だ。「消費者御用蔵」と名づけ、見学コース、売店、レストランも備え、ちょっとした観光スポットだ。同社は、徹底して国産、安心・安全の原料、伝統製法にこだわり、かつては天皇家の食を司る四條司家からも伝統製法継承の委嘱を受けている。同社の歴史・概要と行き方について、木谷富雄会長にお聞きした。

                

きれいな水を求めて神川に

―歴史を教えてください。

木谷 私は4代目、息子(木谷善光社長)が5代目になります。創業は1902年で、群馬の吉井町で、養蚕業から始まり、味噌、醤油を手がけるようになりました。私の父である3代目が本庄市に移りました。周囲に大豆、コメ、小麦の農家が多く、当初は味噌、醤油の作り方を教えながら委託加工を受けていました。農家さんとは顔の見える関係で、生産者との付き合いを大切にする姿勢はこの頃築かれたと思います。     

   ヤマキ 御用蔵入り口

―神泉村(現神川町)にはいつ。

木谷 本庄でも1回移転していますが、神泉に来たのは、私が社長の時、平成3年です。

―このような辺鄙なところに来られたのはどうしてですか。

木谷 噌、醤油、豆腐づくりでは水が一番大事です。おいしい水とおいしい空気を求めて 大きな決心をして、会社ごと越してきました。地下水でも人が住み着くと汚れてきます。街中では車の排気ガスもある。神泉村はまさに神様が与えた湧き水の村で、近辺にもいたるところで水が湧いています。

 

―現在、ヤマキグループはどのような会社があるのですか。

木谷 ヤマキ醸造が味噌、醤油、漬物、豆腐の製造、あとは国産にこだわり安心・安全を実現するため自分たちで原料を作っていこうと農業を自社で手がけ農業生産法人豆太郎、あとは販売はヤマキという会社が担当、他に自然や環境重視、自然エネルギーの太陽光も神泉(株)手がけています。それぞれは小さいですが4つに分かれています。

            
            味噌類                           醤油

 

原料は豆太郎グループで自社生産

―自然素材にこだわっているわけですね。

木谷 味噌、醤油、豆腐は伝統食品で、千年近く日本で培われてきた食品です。日本の食の昔ながらの良さを残していこうということで、我々は国産にこだわり、もう一つは安心・安全ということで、農薬や化学肥料に頼らず環境保全型農業で作られた原料を使っています。加工の段階でも食品添加物などを使わず、自然素材の伝統的製法です。そういう製品づくりが我々の会社の使命、役割だと考えています。

―一般の味噌、醤油は伝統製法から離れているということですか。

木谷 醤油についても、昔は原料はみな国産でした。それが大量生産、コスト重視の時代になり、今日本の大豆、小麦を使った醤油は全体の2%しかありません。特に有機栽培は 0.005%。我々としては、国産にこだわり、安心・安全にこだわり、自然の中で自然のものを作っていこうという生き方です。


―原料の農作物は全部豆太郎で作っているのですか。

木谷 豆太郎と契約農家さんです。契約農家さんは豆太郎グループということで、履歴の取れた有機栽培と特別栽培に限って、全量買い取り方式で生産をお願いしています。

―大豆はどこで生産を。

木谷 東北が主です。豆太郎の畑が秋田にあります。会社の周りにも豆太郎の畑があり、獲れますが量が限られます。

―醸造は杉の桶を使っておられるのですか。

木谷 今の桶は古いもので100年たちます。今は桶を作る職人がいません。杉桶で寝かして もろみ蔵の中は空調がないので、神泉の気候に任せて熟成させます。今、大量生産優先で、原料は安い外国の脱脂加工大豆。天然醸造でなく、年中製造できます。醤油屋さんが全国約1200あるなか、大手5社くらいで半分くらいを占めています。それぞれ役割分担があり、我々は国産と伝統製法にこだわっているわけです。

     もろみ蔵

お客さん参加型の「御用蔵」

―「消費者御用蔵」とは。

木谷 我々の考え方、理念を表しています。ここでは商品を販売するだけでなく、工場も見ていただくし、ご意見も聞ける。オープンにしお客様の声を聞きながら、それを反映した製品づくりしていこうということです。

  
    糀庵

―お店は。

木谷 直売店が糀庵で、中に喫茶ルームがあります。近辺に食べるところがないので、紫水庵という創作料理のレストランも出しています。うちの有機豆腐など自社製品を使用しています。

―ここは観光スポットになっていますね。

木谷 ここにおいでくださるお客様は食に興味がある方で。我々もいろいろ見ていただこうと、見学スペースととって、店内はすべて試食ができる。あとは豆腐や味噌づくりなど、ものづくり体験ができます。こういった場所なのでゆっくりしていただけるように。メーカーは通常一方通行ですが、御用蔵はお客さん参加型です。 

―観光バスも立ち寄る。

木谷 特に冬桜で来られる方が寄られます。 

 

―ヤマキ製品の販売はどのように。 

木谷 農家の委託加工から始まりましたが、3代目の時代には農協がまとめて委託してくれるようになりました。私が家業に入った昭和40年代、画一的大量生産が普及しましたが、一部の人が国産にこだわり、伝統的な味噌、醤油が欲しいと、共同購入をしてくれました。そういう方が買ってくださり、応援してくださって、ものづくりのロマンを感じながら今日があります。

―今も共同購入はあるのですか。

木谷 今も共同購入はあります。他はデパート、自然食品店、本社と本庄にある売店、インターネット販売などです。

―スーパーには置いていないのですか。

木谷 まったくないことはありませんが、スーパーの企画と合わないことが多いです。

 

四條司家から古式醸造法の委嘱を受ける

―皇室との関係があるのですか。

谷 四條司家は1200年の歴史を持つ四條中納言山蔭流、皇室の料理道を司る家です。現当主四條隆彦さんは41代で、お母さんが天皇陛下と従弟にあたります。当社は、次の世代に昔ながらの伝統製法をこれからも続けて残してほしいと、四條家から古式醸造法を委嘱されております。

―いつから。

木谷 20年ほど前からです。我々は毎年製品を明治神宮で奉納させてもらい、四條隆彦さんも弊社においでいただきます。四條司家を通して皇室に味噌、醤油を献上していることになります。

          

―従業員はどのくらい。

木谷 パートを入れて70名ほどです。

 

―最近、社員の方が本を出された。

木谷 角掛康専務の『元商社マンが辿りついた有機農業ものづくり―おいしい空気 おいしい水が生む伝統の製品』という本です。角掛専務は商社マンでしたが、小さいけれど、昔ながらの伝統製法にこだわる我々に共鳴し、一緒に協力してくれています。

   木谷会長
                                 
   (取材2018年11月)   ヤマキ醸造ホームページ