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方位、年回りなどを占う
水宮神社(富士見市)

 
 富士見市水子の水宮神社は、今では珍しい加持祈祷を行う神社である。水宮恒宮司にお話しをうかがった。


                 


―「水宮」とは。

水宮 このあたりを水子と言いまして、「水子の宮」から来たようです。


―「水子」の由来は。

水宮 いくつも伝説があります。昔、この地で娘さんが悪魔の子を身ごもって、両親が嘆き、山伏に願をかけ、祈祷によって悪霊が水に流れた。その水子から。あるいは、「水のあふるるところ」という意味もあります。ここは下の南畑地区から見ると高台にあるのですが、水道(みずみち)がよく、どの家も井戸を持っています。湧き水も昔は出ました。今も、お水取りとして、ペットボトルで、水をくんでいかれる人も結構おられます。


―水宮家は代々宮司さんを。

水宮 昔は、うちは一般の人が苗字をいただいてない頃、秋元でした。川越に来た南畑の殿様が、秋元だったので、恐れ多いということで、「草」をかけ、萩元になった。近辺の萩元の総本家になっています。それが明治になり、水子の宮を司るということで、水宮になりました。だから3回変わっているんです。

                     

山伏の寺だった

―水宮神社の歴史を教えてください。

水宮 室町時代後期から江戸時代の初期、ここは、摩訶山般若院と言って修験者(山伏)の寺でした。京都聖護院が本山です。近辺では、秩父の三峰神社が同じく聖護院が本山です。加持祈祷をしていましたが、明治元年に神仏分離令が出て、神様と仏様を別にしなければならなくなりました。そこでお祀りしていた不動明王を志木柏町に移し中道不動とし、水宮は神社となりました。神仏分離令が出て、今年で150年になります。

―水宮神社は加持祈祷専門なのですか。

水宮 地域の氏神様は氷川神社で、氏子というよりも個人の方が来られる、崇敬者組織ですね。ここでは、寺子屋を営み相談ごととかが行われてきた。

―ご依頼は具体的にどのようなことですか。

水宮 以前は、家庭の悩みなどがありましたが、今は厄除けとかお宮参りとか、通常の神社と同じようなことが多いです。あとは、他の神社でできないのが、家を建てるから方位とか年回りはどうかとか。勉強していないとできません。うちは代々、受け継いできました。



狛蛙


―狛犬でなく「狛蛙」がいるのですか。

水宮 神社裏の崖の下は、昔は田んぼで、田植えになるとカエルが上に上がってきた。言い伝えで、カエルが神様に人間と同じように立って歩いてみたいと願をかけた。それがかなったけれど、立つと目が後ろで前に進めなくなった。困って、途方にくれたら、不動明王(大日如来)が願を解いてくれた、という伝説です。それにちなんで、蛙をまつっています。

                    
                                狛蛙

―宮司は何代目ですか。

水宮 神社になってから宮司として4代目です。祖父は教師でしたが、宮司にならずなくなっています。

                    (取材2017年4月)